コンピューターの進歩により、コンピューターを用いたデジタル採点システムが利用されるようになってきています。大変便利なものなのですが、利用に際しては注意が必要です。ここでは両者の違いとデジタル採点システムの注意点について述べます。人が行う場合は人間の判断によって行われますので、経験や知識により基準が異なってくる可能性があり、疲労や気分でも結果が左右される可能性があります。
デジタル採点システムでは、コンピューターを用いて行われますので、基準が明確に定められており経験や知識に左右されるということもなく、疲労や気分で結果が左右されるというようなこともありません。しかし、デジタル採点システムはすべての問題に対応できるわけではなく、記述式の問題や解答の幅が広い問題には向きません。また高度な判断が必要とされる場合には結果の精度が100%とすることは困難であり、システムを用いて出した結果は必ず人が確認する必要があります。人工知能が急激な発展を遂げている現代においても、まだこの問題は完全には解決されていません。
利用法としては、大量のものについてまずこのシステムを利用しその後に人が確認を行うというのが現実的なやり方です。問題の形式により人とシステムとでは得意分野が異なりますので、問題を作る際にどのような形式にするかということについても十分な検討を行う必要があります。そのためには、人とデジタル機器の特性についてあらかじめ十分に確認を行っておくことが大切です。